「野間の大けやき」をご存知でしょうか? 大阪府北部に位置する能勢の野間稲地にある樹齢1000年、高さ27mもある巨木です。毎年この木にフクロウやアオバズクがやって来て子育てをするそうです。今年も7月半ばにひなが無事巣立ちました。時には巣からひなが落下して衰弱して死んでしまったり、カラスに狙われたりするのですが、地域の方々がいつも様子を観察し守っておられます。
　大きく枝を広げ涼し気な葉を茂らせる、大けやきの悠々とした姿を見上げる時、厳かな気持ちになるのは私だけではないでしょう。毎年毎年同じ場所で、人々の生活を見おろすようにして、涼しい木陰を与え、鳥たちの生活の場になる大木。冬の間は、全て葉を落とし、枯れたような枝だけになり、まるで死んでしまったかのように見えますが、やがて春になり暖かくなると必ず枝の先に小さな芽を吹き出し、夏には枝いっぱいに葉を繁らせます。枯れたような木にも命が宿っているのを見る時、感動を覚えます。
　聖書に、『その人は、水のほとりに植えられた木。流れのほとりに根を伸ばし、暑さが来ても暑さを知らず、葉は茂って、日照りの年にも心配なく、実を結ぶことをやめない。』と、神に信頼する人のことが書かれています。「道」であり「真理」であり、豊かな「いのち」を与えるキリストを信じて、どっしりとして動かない木のように、人生を築きたいものです。

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