チャーチオブクライスト ニュージーランド日本 | 大阪教会

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2020/10/25

ほっとひと息 ​​​​​​​『季節は何色、花の色』


 

 

 私たちの教会には小さな庭があります。黒いベンチが二つと白い椅子が二脚、置かれていて、たまに腰かけていく人もいます。そこには芝生が張られていますが、油断すると雑草が幅を利かせます。その芝生を取り囲んで、樹々や草花が肩を寄せ合うように生い茂っています。
 私は物心ついた頃から、春には春の花が、夏には夏の花が、決まって育つその不思議さに心惹かれながらもモヤモヤした思いを持っていました。ところが、聖書の冒頭の『はじめに神が天と地を創造された。』ということばに出会った時、やっと納得できました。この樹々を、草花を、全世界を万物を造られた方(創造主)がおられること、そしてその方を「天のお父様」と呼ぶことができることも知ったのです。
 この庭では、季節がゆったりと流れます。花喰い鳥を集める樹もあります。秋は金木犀(きんもくせい)、冬は山茶花(さざんか)、春は山桜、夏は紫陽花(アジサイ)、百日紅(さるすべり)。アオキ、ツワブキも植わっています。その傍らで、数年前に植えた桔梗(ききょう)一株が、当時20㎝ほどの丈でしたが、今年50㎝ほどに伸びて花をつけました。
 もちろん、芝生の中でも、季節はとっとと過ぎて行きます。タンポポ、オオバコ、ネジバナ、クローバー、カラスノエンドウ、名の知られない小さな花をつける草々。虫たちも黙って、生の営みを一緒に繰り返します。
 方丈記は冒頭、「ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず。よどみに浮かぶうたかたは、かつ消えかつ結びて…」と無常を歌いますが、聖書にもそのような無常を語っているところがあります。そのひとつ「伝道者の書」には、『…空の空。すべては空。…日は昇り、日は沈む。そしてまた、元の昇るところへと急ぐ。…』とあります。違いは何でしょう。それは、『あなたの創造主を覚えよ。』と聖書が語っていることです。
 季節は、秋です。庭には白い萩の花がゆったりと風に相槌を打ち、秋明菊(しゅうめいぎく)がきりりと背伸びをしています。小さな庭に散歩がてらお立ち寄りになって、ベンチに腰掛けながら、ゆったり流れる時間を、草木と一緒に過ごしてみてください。何色の季節が流れているでしょうか。

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