チャーチオブクライスト ニュージーランド日本 | 大阪教会

TEL
06-6387-8178

新着情報

2020/12/20

ほっとひと息 ​​​​​​​『こころ模様』


 

 1906年に刊行された「吾輩は猫である」で一躍人気を博した夏目漱石は、その後も「坊ちゃん」「三四郎」など多くの作品を世に出しました。中でも異色なのは、1914年に刊行された「こころ」です。内容は、主人公が尊敬している ‟先生”の死に直面し、その先生の遺書を中心に描かれた物語です。漱石が書いた作品としては少々暗いのですが、人の心の中を丁寧に描写しています。
 後書きで著者は、「我 人の心中には底なき三角形有り、二辺並行せる三角形あるを 如何せん……」つまり、人の心の中は理解し難いものだと語っています。
 聖書にも、同じような告白をしている人がいます。‟キリストのしもべ”と自称するパウロです。「私には、自分のしていることが分かりません。自分がしたいと願うことはせずに、むしろ自分が憎んでいることを行っているからです。」と彼は言います。
 このように、人の心は複雑です。自分自身のものでありながら、つかみどころがなく、推し量りがたいときがあります。
 そんな「人の心」に対して聖書は、『力の限り、見張ってあなたの心を見守れ。いのちの泉はこれからわく。』と言います。
 悪に走ったり人を傷つけたりすることがないように、自分の心をしっかりと見張り、温かい心、優しい心で人に接するとき、心の中から喜びが泉となって湧いて来るのではないでしょうか。

 

 


ほっとひと息 一覧(NEWS一覧)
https://ccnz.jp/news/

一覧へ戻る