新着情報
2021/01/17
ほっとひと息 『雪吊り』

数年ぶりの寒波により、日本列島が雪に覆われようとしています。日本において、古来人々は様々な知恵を出して、雪に対応して来ました。
金沢には兼六園という、日本を代表する庭園があります。金沢がある北陸地方は豪雪地帯で、冬には多くの雪が降り積もります。兼六園も冬は雪一色となるのですが、雪は積もると非常に重たくなり、庭園にある木の枝は、雪の重みで折れてしまいそうになります。そのため、木の枝が雪の重みに負けて折れないように保護する、「雪吊り(ゆきつり)」が行われます。雪吊りにも数通りの方法がありますが、中でも有名なものに「リンゴ吊り」といわれる手法があります。幹の近くに、その木より高い支柱を立て、そこから枝へと放射状に縄を張る手法です。リンゴの実がたわわになったとき、その重さで枝が折れないために行ったことが由来だと言われています。
ピンと張られた荒縄は、冬の凛とした空気の中で、荘厳な空間を作り出します。
【雪吊り(リンゴ吊り)の写真】(著者撮影)
この雪吊りは、兼六園のような庭園だけではなく、一般の家庭でも行われ、雪の重みから木を守る大切な役割を果たしています。
ほっとひと息 一覧(NEWS一覧)
https://ccnz.jp/news/