昨年の世相を表す創作四字熟語の最優秀作品に選ばれたのは「医師奮診」（獅子奮迅）でした。コロナ禍での不眠不休で働く医療従事者の奮闘を表しています。他の入選作品には、３密を防ぐために席を２メートル空ける「一席二長」（一石二鳥）、政府の経済対策に「出発振興」（出発進行）などがありました。　　
　ところで、昨今頻繁に使われてきた四字熟語に「不要不急」という言葉があります。「不要」は英語ではnonessential（ノンエッセンシャル）で「どうしても必要というわけではない」という意味、反対は「必要・重要」essential（エッセンシャル）です。看護、介護、物流と言った日常必要不可欠な仕事を担う人々を「エッセンシャルワーカー」と呼びます。ただ、私たちは生命を維持するためだけに生きているのではありません。ノンエッセンシャルな分野によって支えられていることも事実です。
　ある新聞のコラムに次のような記事がありました。
 
　“我々は「必要なもの」と「不要なもの」の間に、実は、「大事なもの」があることを知った。信頼できる人間関係、安心できる場所、地域の生活空間、なじみの店、医療や介護の体制、公共交通、大切な書物や音楽、安心できる街路、四季の風景、澄んだ大気、大切な思い出。”
 
　キーワードは「安心」ではないでしょうか。
　不安な時代だからこそ安心して生きるための「大事なこと」を、イエス・キリストは聖書の中で次のように語っておられます。
　『わたしはあなたがたに…わたしの平安を与えます。わたしは、世が与えるのと同じようには与えません。あなたがたは心を騒がせてはなりません。ひるんではなりません。』
 
 

（ヨハネの福音書14章27節）