味覚の秋です。秋の味覚と言えば松茸。松茸の土瓶蒸し、鉄板焼き、天ぷら、炊き込みごはん等々。しかしこの味覚も和食文化に不慣れな特に西欧の人々にとっては必ずしもおいしいと感じられるものではないようです。以前外国からのお客様にお出しした松茸の土瓶蒸しは不評でした。おいしいと感じるのは風味やにおい、食べる人の体調だけでなく食文化なども関係します。味の要素には、甘味･酸味･塩味･苦味･うま味の５つの基本味がありますが、おいしさを構成するもっとも重要な要素は「うま味」だそうです。この「うま味」は今から100年以上も前に日本人によって発見されました。舌のある部位が「うま味」を感じると唾液や消化液が分泌されタンパク質の消化がスムーズに進みます。さらにうま味舌を鍛えることによって満腹･満足感が得られダイエット効果もあり健康的な食生活を送ることができるとのことです。
ところで食物以外でも私たちがおいしいと思うものが聖書に書かれています。『陰口をたたく者のことばは、おいしい食べ物。腹の奥に下っていく。』
（陰口は興味深く聞かれるが、やがて争いや反感という害をもたらす。）
『だまし取ったパンはうまい。しかし、後でその口は砂利でいっぱいになる。』（不正な行いに対する報い。）
何とも後味の悪いものですね。その原因は『内側から、すなわち人の心の中から、悪い考えが出てきます。（中略）これらの悪は、みな内側から出て来て、人を汚すのです。』私たちの内側にあるアクや雑味も取り除く必要があります。
『キリストは、今の悪の時代から私たちを救い出すために、私たちの罪のためにご自分を与えてくださいました。』キリストを信じるとき罪が赦され心が聖くされると聖書は言います。私たちが「うま味」などの基本味を感じることは、危険な食物を避け安全に栄養素を摂るための生命維持に欠かせない感覚であるように、罪が聖められることは、死の恐れから解放され、自由にされて永遠のいのちに至る豊かな人生を生きるための神様からの恵みなのです。
『何を見張るよりも、あなたの心を見守れ。いのちの泉はこれから湧く。』
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（聖書）