しばらく前、職場のデイサービスに集っておられる方と一緒に楽しむための、「年齢を表す別名クイズ」を作っていたときのことです。
　年齢の別名にはいくつかの種類があり、干支(えと)が一巡したことを表す「還暦」はおなじみです。また、漢字の構成から来ているもの（喜寿…77歳、米寿…88歳、など）もよく聞かれます。他にも、論語や各種文献から来ているもの（不惑…40歳、古希…70歳など）、もあり、表現は多種多様です。
　このような一覧表を見ていて、初めてみることばに目が留まりました。「耳順」です。論語から来ているもので、60歳を表しており、意味は、「何を聞いても素直に受け入れることができる年齢」とのこと。「えっ？　人間は年を重ねるほど頑固になっていくんじゃないの？　私もそうだし。」そのとき、聖書のことばを思い出しました。
『人はだれでも、聞くのに早く、語るのに遅く、怒るのに遅くありなさい。』
「言われなくても分かってる！」という態度で仕事をしていないか、変なプライドをひけらかしていないか…、と自分を省みると、何と、このことばに逆行している自分がいるではありませんか。このことばのように、どんな人も尊び、受け入れて生活したいものです。
　ところで、「華寿」をご存じでしょうか。61歳のことで、理由は、「華」という字は、「十」が六つと、「一」が一つで成り立っているから、とのことです。でも、私はどうしてもそうなりません。みなさんはいかがですか。