チャーチオブクライスト ニュージーランド日本 | 大阪教会

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2022/02/13

ほっとひと息 ​​​​​​​『襷』


  
 
 
 この漢字、何とよむのでしょう。「けやき」?正解は「たすき」です。「たすき」と言えば毎年正月恒例の箱根駅伝でのたすきリレー。今年の第98回箱根駅伝では、青山学院大学が総合優勝を果たしました。一本のたすきに出場走者が各自走る順番に名前を記したとのこと。前の走者から託されたたすきを受け取った時の気持ちは?と聞かれてアンカーだった主将が「感謝です」と答えていました。もし前の走者からたすきを受け取れない事態になれば別の新しい「繰り上げ用襷」を渡され、繰り上げスタートのピストルの合図と共にスタートです。たすきを繋ぐことの重みがこの「感謝」という言葉に表されているのでしょう。過去の大会では、第88回箱根駅伝で神奈川大のランナーが9区から10区の中継まであと10メートル程のところで脱水症状のため脚がもつれ転倒。その時すでに繰り上げスタートになるまでに20秒を切っていました。一度は起き上がったものの再び仰向けにひっくり返る。係員は繰り上げ用のたすきをアンカーに渡そうとするも、前の走者がフラフラになりながら差し出したたすきを、アンカーはしっかり手を伸して受け取り、笑顔でゴールに向かって走り出しました。繰り上げの時間が切れたかと思える瞬間の出来事でした。「襷の記憶」と題した大会の映像に当時の様子が生々しく記録されています。見るたびに感動で胸が熱くなります。
 この情景を見た時、聖書のあるシーンを思い出しました。イエス・キリストの死と復活の証人として選ばれた人たちの中にステパノと言う人がいて、彼は教会で最初の殉教者となりました。反対者たちに石を投げつけられ、まさに死を目前にした時、彼は「見なさい。天が開けて、人の子(イエス・キリスト)が神の右に立っておられるのが見えます。」と言いました。「まるで、天がステパノを天の故郷に迎えるために、その境界を越えてステパノに手を伸ばしたかのようであった。」更に、「キリストが神の御座から立ち上がり、身を乗り出して『ステパノ、がんばれ!』と叫んでおられるようだ。」と評する人もいました。彼の殉教は後に伝道者パウロの回心に繋がり、そしてキリストを信じる信仰は後の時代へと、たすきのようにつながれていったのです。
 

  
 

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