最近、「リスペクト」という言葉をよく耳にします。「価値を認め、尊重する」という意味です。しばらく前、私は「ＡＣジャパン」の一つのコマーシャルに釘付けになりました。次のようなものです。
　コンビニのレジで、初老の女性が支払いに手間取っています。レジに並ぶ人の列ができ、女性のすぐ後ろには、ちょっと怖そうな男性が、さもイライラした様子で立っています。女性は「ごめんなさい。ごめんなさい」と焦っています。そこから、この男性と女性の掛け合いの歌が始まります。
　男性　　「焦ってるのかい？　おばあさん。焦らなくてもいい。誰も怒ってない。
　　　　　　あんたのペースでいいんだよ。何も気にするな。」
　女性　　「焦っていたら、まさかの優しい発言。
　　　　　　私も反省。見た目で判断。もう要らないわ、色眼鏡なんか。」
　二人で　「一人ひとりにリスペクト！」
　最後に、レジのスタッフが「たたくより　たたえ合おう」と高らかに歌い、店内のお客さんが喜んで手を振ります。
このＣＭが始まったときには、この男性がどんなひどいことを言い出すか、とハラハラしていました。でも、この意外な展開にホッと胸をなでおろし、終わったときには何だかほのぼのとした気持ちになりました。
　聖書に、『何事も利己的な思いや虚栄からするのではなく、へりくだって、互いに人を自分よりすぐれた者と思いなさい。』とあります。短気で、他の人とペースが合わないとイライラしてしまう私です。このような場面では口には出さなくても、顔をしかめている自分を思います。この聖書のことばのように、他の人をそのまま受け入れ、尊重する者になりたいものですね。キリストも私たちを、あるがままで愛し受け入れてくださったのですから。

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