大阪教会の小学生の日曜礼拝“ジュニアチャーチ”では、このところ初期キリスト教会の伝道者パウロのことばをシリーズで学んでいます。当時の人々にとって身近であったローマ兵の装備になぞらえて「真理の帯」「正義の胸当て」「信仰の盾」「救いのかぶと」…と、視覚的に子供たちにも分かりやすく説明されます。教会学校ではおなじみの聖書箇所です。その前には『悪魔の策略に対して堅く立つことができるように、神のすべての武具を身に着けなさい。私たちの格闘は血肉に対するものではなく』と記されています。ローマ兵のような人に対する実戦ではなく、イエス･キリストの素晴らしい特性の一つ一つによって、私たちは見えない敵に対抗できること、また守られることを学んでいます。
　この夏に、テロ組織ハマスたちが主催する子どもサマーキャンプが今年もガザで催されたことを知りました。10万人以上の少年少女が参加し、ナイフや銃器の練習などの軍事訓練やイスラエル兵と戦って捕らえたり、ロケット弾を発射したりする劇を演じるプログラムもあり、イスラエルに対するテロ、武装闘争を美化する思想を学ぶようです。
暗澹たる思いとともに、一人の牧師のことばを思い出さずにはいられませんでした。「君たちの目の中に憎しみの炎が見える。その火をつけた者を知らないが、その炎を消せるお方を知っている」と、彼はニューヨークのスラム街で抗争に明け暮れる若者たちにキリストによる和解を語りました。
今、世界中の紛争の中に、キリストのとりなしの声が重く低く響いているように感じます。
『父よ、彼らをお赦しください。彼らは、自分が何をしているのかが分かっていないのです。』

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