夏の初めに、一人暮らしのお隣の方から「新鮮なものがたくさん手に入ったから食べるのを手伝って」と、さや付きのそら豆を袋いっぱいいただきました。そら豆と言うと、子供の頃に食べた近所のおばあさんの甘辛く煮たそら豆を思い出します。きっと私にとっては初めてのそら豆だったのでしょう。おばあさんの顔は忘れてしまっても、その大きさと味は、いつまでも強く印象に残っています。そんな思い入れのあるそら豆ですが、中身よりも捨てるさやの方が多いからと、スーパーで見かけても自分で買ってまでも食べることはまずありません。ですから、思いがけなく珍しい頂き物がことのほか嬉しく、さっそく茹でようとさやを開き始めました。するとびっくり！ 5ミリ程もあるかと思われる真っ白のふかふかの綿のベッドに、若草色の可愛らしい形が並んでいる様子に目を奪われました。この世界の全てのものをお造りになった創造主が最高にデザインされた作品の一つを目の当たりにして、感動しました。後から知ったのですが、さやの内側にある綿は、中の若い豆を寒さや乾燥から守り、葉や根から送られてくる栄養分の一時的な貯蔵庫ともなって、豆を育てているそうです。神様は形状だけのデザイナーではなく、私たちを守り育ててくださる方でもあるのだなぁと改めて思わされました。
茹で上がったそら豆はほくほくと美味しく、感謝していただきました。
　

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