道を歩いているとどこからともなく金木犀の香りが秋の涼しい風に乗ってやってきます。強い香りを放つ金木犀ですが、一つひとつの花の大きさは5ミリほどしかありません。その小さな花のイメージから、花言葉は「謙遜」です。
さて、「謙遜」について次のようなエピソードが聖書にあります。『天の御国では、いったい誰が一番偉いのですか。』とたずねる弟子たちに対して、イエスは近くにいた子どもを呼び寄せてから、このように答えられました。『だれでもこの子どものように自分を低くする人が、天の御国で一番偉いのです。』自分の能力や才能も、元をただせば、神様からいただいたものです。そのことを覚え、神様の前に自分を低くするものこそが、高くされるのだと聖書は繰り返し語っています。
「謙遜」とは、決して誰からも忘れ去られる人生ではありません。聖書は言います。『私たちは…神に献げられた芳しいキリストの香りなのです。』キリストを信じ新しい人生を歩み始めるならば、キリストの香りを放つ者へと変えられます。それはどんな香りでしょうか。『御霊の実は、愛、喜び、平安、寛容、親切、善意、誠実、柔和、自制です。』小さくはあっても秋の訪れをはっきりと知らせてくれる金木犀のように、私たちも愛の香りを放つ存在でありたいと願います。