今年、「天、共に在り」という本を読みました。2019年、73歳で凶弾に倒れた中村哲医師が書いた本です。彼は戦乱の続くアフガニスタンで難民の為の医療チームを結成、山岳無医地区での診療に従事し、医師として人命救助に邁進(まいしん)しました。さらに、温暖化現象により大旱魃(だいかんばつ)に見舞われたアフガニスタンの土地に命を取り戻すため、医療とは畑違いの大規模な灌漑用水路建設に着手し、数々の困難を乗り越えて荒廃した土地を回復し、砂漠を農地へと作り変え、数十万人の命を救いました。
聖書は「あなたの隣人を自分自身のように愛しなさい」と教えます。しかし実際に、隣人を、また自分の周りにいる人を自分自身のように愛するということは簡単なことではないと思います。隣人愛の実践について難しさを覚えていた時に「天、共に在り」を読み、クリスチャンであった中村医師も隣人愛について聖書から教えられ、行動していたのかなと励まされました。
神はイエス･キリストを救い主として、そして私たちが倣うべき模範として、私たちに与えてくださいました。イエス･キリストは隣人愛を実践されたお方です。このイエス･キリストに似た者に、少しずつではありますが、変えられていくのがクリスチャンの人生なのだと思います。失敗の多い者ですが、イエス･キリストが愛されたように隣人を愛する者に変えられていくことを祈りつつ毎日を過ごしています。