みなさんは、スズメが絶滅の危惧にあることをご存知でしょうか。環境省と日本自然保護協会が昨年発表した調査によると、日本のスズメの一年あたりの減少率は3.6%。絶滅危惧種の基準値を超えるペースで減少していることになるのだそうです。
このニュースを実感されているでしょうか。かく言う私は、家に居ながらスズメをよく見かけているので、このニュースは予想外でした。
　私の住んでいるマンションの裏側は、吹田市の都市計画道路の敷設予定地で、現在大きな工事現場となっています。工事中には姿を見せないスズメですが、工事車両の動かない早朝や休日になると工事現場の脇の木々に留まっている姿を窓越しによく見かけます。人気(ひとけ)の無い広大な工事現場は、スズメたちにとって束の間の楽園なのでしょう。枝から枝へ飛び移るスズメたちの姿が何処となく嬉々として見えるのですが、私が洗濯物を干しにベランダへ出ると、彼らは遠くの枝に飛び移り距離を取られてしまいます。カラスやハトとは違い、スズメは臆病で警戒心の強い性格のため、近付くのは容易ではありません。
　聖書に次のような言葉があります。
『五羽の雀が、二アサリオンで売られているではありませんか。そんな雀の一羽でも、神の御前で忘れられてはいません。それどころか、あなたがたの髪の毛さえも、すべて数えられています。恐れることはありません。あなたがたは、多くの雀よりも価値があるのです。』
　一羽のスズメを見守っておられる神様は、私たち一人ひとりを愛し、目を注いでくださっているお方です。臆病なスズメの姿に自分自身を重ねながら、神様の御手の中で平安を得る幸いを感謝しています。